海外旅行保険

海外旅行保険はクレジットカードで足りる?実例でわかる本当に必要な補償【2025年最新版】

クレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは不十分な理由を実例で解説。フランスで脳内出血を発症し1,000万円超の治療費が発生した事例から、本当に必要な補償内容を詳しく説明します。

公開日: 2025年11月12日 更新日: 2025年11月12日

この記事の要点

  • クレジットカード付帯保険は補償額が低く、重病時には不十分
  • 実例では1,000万円超の治療費が発生し、カード保険では200万円以上の自己負担
  • 治療費用・救援費用は2,000万円以上が安心ライン

カード保険の補償上限

800万円

推奨補償金額

2,000万円以上

実例の治療費

1,000万円超

海外旅行保険とは?クレジットカード保険との違い

海外旅行保険は、海外での病気・ケガ・盗難・事故などのトラブルによる費用を補償する保険です。

一方、クレジットカードに自動付帯される「海外旅行保険」は、補償内容が限定的である場合が多く、重病や長期入院時にはカバーしきれないリスクがあります。

特に2025年現在、海外の医療費は年々上昇しており、カード保険だけでは不十分なケースが増えています。

クレジットカード付帯の海外旅行保険では足りない理由

クレジットカード付帯保険は「無料でついてくる安心感」がありますが、実際には次のような制限があります。

  • 補償金額が低い(治療費用300万円〜500万円程度)
  • 救援費用の上限が500万円前後
  • 現地サポートや通訳対応が限定的
  • 病気による長期入院には非対応のことも

つまり、「軽いケガ」や「短期旅行」には十分でも、重大な病気や事故には不十分です。

【実例】フランスで脳内出血を発症、入院20日で1,000万円超

実際に、フランス滞在中に脳内出血を起こして倒れた旅行者の事例があります。現地での治療・入院費は約1,000万円前後に達しました。

クレジットカード保険の補償内容は以下の通り:

  • 治療費用:上限300万円
  • 救援費用:上限500万円

合計800万円の補償では足りず、自己負担は200万円以上に。さらに、家族が現地に向かう渡航費や、日本への医療搬送には300〜400万円が必要となりました。

幸い、後期高齢者医療制度で一部補填されましたが、一時的に全額立て替える必要があったのです。

救援費用とは?実は高額になりやすい重要な補償

「救援費用」とは、海外で事故や病気が起きた際に発生する、家族の現地派遣や日本への搬送費用を補償するものです。

救援費用の主な対象

  • 家族が現地へ駆けつけるための航空券・宿泊費
  • 医療搬送(チャーター機・医療機器付きフライト)
  • 遺体搬送・火葬・帰国手続き費用

これらは一度発生すると300万円〜500万円、場合によっては1,000万円近くかかることもあります。カード保険の救援費用(多くが500万円以下)では全く足りません。

【結論】海外旅行保険は「追加加入」が必須

クレジットカード保険は便利ですが、メインの保険としては不十分です。安心して海外旅行を楽しむためには、カード保険にプラスして海外旅行保険に加入することが必要です。

海外旅行保険の補償内容はどのくらい必要?

医療費・救援費が高額になりやすい地域(ヨーロッパ・北米など)では、以下のような補償金額を目安にしましょう。

補償項目 推奨金額 補償内容
治療・救援費用 2,000万円以上 医療費・入院費・移送費などをカバー
疾病治療費用 2,000万円以上 病気による治療・入院を補償
傷害治療費用 2,000万円以上 ケガによる治療費を補償
賠償責任 1億円程度 他人にケガをさせた・物を壊した場合など
携行品損害 30万〜50万円 荷物・カメラ・スマホの盗難に対応

この水準であれば、欧州・米国・オセアニアなど医療費が高い地域でも安心です。

高齢者の海外旅行は「ツアー旅行」+「手厚い保険」で安心

年齢を重ねると、突発的な体調変化や持病のリスクが高まります。そのため、個人旅行よりもツアー旅行のほうが安心です。ツアーなら、添乗員や現地スタッフがサポートしてくれるため、緊急時の医療対応や連絡もスムーズに行えます。

また、高齢者向けの海外旅行保険では、

  • 高齢でも加入しやすい
  • 持病・既往症に対応したプランがある

といったメリットもあります。

海外旅行保険の選び方ポイント

  • 治療・救援費用は2,000万円以上を目安に設定
  • 持病・既往症の補償有無を確認(シニア世代は特に重要)
  • 救援費用の範囲(家族派遣・搬送費など)をチェック
  • 旅行形態(個人・ツアー)に合った保険を選ぶ
  • 24時間日本語サポート対応の保険会社を選ぶ

よくある質問(FAQ)

Q. クレジットカードの海外旅行保険だけでも大丈夫ですか?

A. 軽いケガや短期の海外旅行なら十分な場合もありますが、病気・入院・救援費用まではカバーできません。追加加入をおすすめします。

Q. 救援費用はどんなときに必要?

A. 家族が現地に向かうとき、日本への移送、万が一の遺体搬送などに使われます。費用は数百万円規模です。

Q. 高齢者でも加入できる海外旅行保険はありますか?

A. あります。70歳以上でも加入できるシニア向けプランや、持病対応の海外旅行保険もあります。